みなさんこんにちは！
ワクチンの大規模センターができたら
ワクチン接種をうける方も
どんどん増えるでしょう。
ただ、今回のコロナワクチンは
筋肉注射です！
筋肉注射は適切な場所にうたないと
怖い合併症が起きたりするんです。
今日はそんな合併症について
話していきます。
ではいきましょう。
肩峰から三横指下！実はそれでも不十分!?
こちらの
日本プライマリ・ケア連合学会ワクチンチームの
動画を参考にして解説します。
ワクチン接種部位は
肩の三角筋にうちます。
一般的に
肩峰の三横指下にうちましょう！
と教わります。
しかし、
それはなぜでしょうか？
なんだかんだで
この質問に正確に
答えれない人が多いんですねｗ
答えは以下の構造物を避けるためです。
- 肩峰下滑液包
- 腋窩神経
- 橈骨神経
これらを損傷すると
その後、肩の痛みが持続したり
最悪、麻痺が残ってしまう
可能性があります。
ワクチンで肩峰下滑液包を損傷した状態を
SIRVA（Shoulder Injury Related to Vaccine Administration）
といいます。
肩峰下滑液包に炎症が起きると
痛みで肩の挙上ができなくなります。
私がよく初診の紹介外来で診る
リウマチ性多発筋痛症も
同様に
肩峰下滑液包炎を起こすので
肩の挙上ができなくなります。
この疾患は近医のクリニックで
原因不明の発熱・関節痛で紹介され、
ステロイドを使うとすぐに治るので
めちゃくちゃ
感謝される病気ですｗ
「どこの病院にいってもわからないって言われるんですよ〜って」
話が脱線しました
とにかく、
自分を守るワクチンで
手が不自由になるのは
避けたいですね。
適切な位置はここ！
要は
さっきの３つの構造物を避けながら
三角筋内に注射できる部位が
最も安全なわけです！
肩峰から三横指下でもいいのですが、
高すぎた場合は
滑液包を傷つけますし、
三横指下の直下には
腋窩神経が走行している
可能性もあります。
これらを避けるために
最も安全な場所は
図のように
前・後腋窩を結んだ線上と
肩峰から下ろした線との
交点がもっとも安全です！
関節痛、しびれが長引く時は受診を！
理想は
さきほどの画像の場所ですが、
正直、日本は
ワクチン接種を急いでいるので
やり方を統一するのは難しいでしょう。
肩峰から三横指下でも
合併症が出る可能性は
そんなに多くはありませんし、
気にしてる余裕はない！
って言われてしまうでしょう。
また、
ワクチン接種後はほぼ必発で
筋肉痛がでるので
合併症かどうか見分けがつきにくいです。
ワクチン接種後
１週間以上たっても
症状が改善しない場合は
整形外科などの病院を受診しましょう！
ちなみに、
痛みといえば
ビタミンDを飲むことで
痛み全般の閾値が上がります！
コロナ重症化予防にも効果があるので
おすすめです！
まとめ
- ワクチンの合併症にSIRVA、末梢神経障害がある
- 理想は前・後腋窩を結んだ線と肩峰から下におろした線の交点
- 長引く関節痛・筋肉痛・しびれは病院受診を！
以上が本日のまとめです！
接種側の立場がここにうってください！
っていうのは
なかなか難しいので
一人でも多くの医療従事者が
この適切な場所を
意識してくれたらと思います。
日本国民全員が筋肉注射をしたら
必ず何人かはこういった
合併症が出てくると思うので。
では
See you next time!!
